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舞台吊物装置の名称と解説

舞台吊物設備の名称と解説

1.緞帳(どんちょう)

舞台と客席を区切る幕。催物の区切れや道具の転換を客席から見せないために必要であり、つづれ織り・絨毯織り・刺しゅう・アップリケ・紋織りなどがあり、劇場の性格・条件・機能によって適したものが求められる。
 

2.絞り緞帳(しぼりどんちょう)

絞り上げ緞帳と呼ばれ、歌劇・音楽会には欠かせないものとして緞帳と共に装置され、昇降方式により袖から均等に上る「定形」と、「変形」とがある。
 

3.かすみ幕(一文字幕)

舞台上部に横に吊られる細長い幕をいい、上部見切り幕として客席より天井上部・ライトなど上部の客先に見せたくない箇所。
 

4.袖幕(そでまく)

舞台両脇に吊り下げ、客席より舞台袖部分の目ざわりになるものを隠す。通常、かすみ幕と組み合わせて吊り下げられ、同じ仕様のものとなる。
 

5.舞台照明

  ● ボーダーライト
     舞台上部に吊り下げた細長い照明器具で、舞台全体の照明効果をこれにて行う。
 ● サスペンションライト
    特定の背景や演技者を舞台上部から照らす集中照明(スポット)の目的に使用される。
  ● ホリゾントライト
    背景またはホリゾント幕を均一に照明するのに用いる。
    上部からの照明をアッパーホリゾントライト、
     下部からの照明をロアーホリゾントライトと呼ぶ。
 ● フットライト
    舞台照明の補光用として床面よりの照明をいう。
 
 

6.天井音響反射板(てんじょうおんきょうはんしゃばん)

主として音楽会などに使用され、正面音響反射版、側面音響反射板と箱型にセットし音響効果を高める。
 

7.中割幕(なかわりまく)

2枚の幕を左右に引き分ける幕で、舞台の奥行、用途によって何枚か用意され、中央で少し重なりを設ける。
位置的に前部にあれば前幕、中間にあれば中幕、後部の場合は後幕と呼ばれる。
 

8.バトン(予備吊)

舞台演出上必要な種々の吊物を下げるのに使われ、常備されない幕・照明器具・集音マイク・催物タイトル・簡易スクリーンなど用途は広範囲にわたる。
 

9.スクリーン

映写幕とも呼ばれる。
 

10.カットマスク

映写画面のサイズ替えにより可変して使用する。
 

11.正面音響反射板(しょうめんおんきょうはんしゃばん)

主として音楽会などに使用され、天井音響反射板、側面音響反射板と箱型にセットし音響効果を高める。
 

12.ホリゾント幕

サイクロラマともいわれ、舞台の後方を張切りのまがった布で包んで舞台内の視野をさえぎるための幕で、通常水色の帆布が使われる。一般にバックの空として使われ、照明の効果によって様々な表現となる。
 

13.側面音響反射板(そくめんおんきょうはんしゃばん)

主として音楽会などに使用され、天井音響反射板、正面音響反射板と箱型にセットし音響効果を高める。
 

14.三点吊りマイク

上下、左右、昇降可動マイク装置。
 

15.ブドウ棚(すのこ)

舞台の種々の吊り物を吊るすスノコ天井。使用材料・寸法などは吊り物荷重に応じた設計が必要。
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